第一回公演「バベルの頭領」挨拶文

なんだかんだで就職しやがった、僕のまわりの元・演劇人たちが、食パンみたいな平凡な日々を送っていることを期待しながら、

大学を卒業してからの半年間、部屋に篭もって脚本を書いたり、地下の劇場に立ったりしていました。夜は主にピザを食べてました。

けれどなにかの拍子に、初任給で両親と海外旅行に行った友人のインスタが目に入り、

品川区、一人暮らしのアパートで、奥歯でピザを喰いちぎっている僕のほうが、よっぽど味気ない食パンマンな気がしてきて、こんな劇団名になった、というのを考えました。

品川親不知はひとりです。僕以外の公演参加者は全員僕に騙された人です。あわよくば観に来てくれる数百人のお客様も騙せたらいいと思います。こんな空っぽの文章を、ここまで読んでくれてるのなら、あなたはそれなりに騙せそうな気がします。

どうか、幕が上がったら最後まで、騙され続けて楽しむか、無理そうなら騙されたふりを続けておいてください。お互い、そのほうが幸せなので。

本日は、品川親不知旗揚げ公演「バベルの頭領」にご来場頂き、誠に有難う御座います。

品川親不知

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